人々を魅了するサッカー リヴァプールFCの攻撃(24‐25シーズン)

24‐25シーズン リヴァプールの攻撃 UEFAのコンペティション

堅い守備ブロックを攻略するリヴァプールの攻撃

アルネ スロットを新監督に招聘した24‐25シーズンのリヴァプール。
プレミアリーグでは首位を走り、CLでも開幕から7連勝と素晴らしいサッカーをみせています。
前監督のクロップ時代と比較しても引けを取らない攻撃力。特に私の印象に残っているのは、敵のコンパクトで堅い守備ブロックを中央から崩しフィニッシュに至る攻撃です。
今回は、リヴァプールの中央突破からの攻撃についてを取り上げたいと思います。

リヴァプールの攻撃に関して、取り上げる試合と場面

コンパクトな守備ブロックの攻略 その1
UEFA CL リーグフェーズ 第4節(2024年11月6日) 対 バイヤー・レバークーゼン 戦
54~55分のフィニッシュシーン

【コンパクトな守備ブロックの攻略 その2】
UEFA CL リーグフェーズ 第5節(2024年11月28日) 対 レアル・マドリード 戦
[52分のゴールシーン]

コンパクトな守備ブロックの攻略 その1

UEFA CL リーグフェーズ 第4節(2024年11月6日)
リヴァプールFC 4-0 バイヤー・レバークーゼン

メンバー及び試合開始時のシステム

リヴァプールFC
監督 アルネ スロット

62 クィービーン ケレハー (GK)
4 ウィルジル ファンダイク
5 イブラヒマ コナテ
7 ルイス ディアス
10 アレクシス マクアリステル
11 モハメド サラー
17 カーティス ジョーンズ
18 コディ ガクポ
21 コスタス ツィミカス
38 ライアン フラーフェンベルフ
66 トレント アレクサンダーアーノルド

【交代】

8 ドミニク ショボスライ (73分In)
➡カーティス ジョーンズ Out
9 ダルウィン ヌニョス (81分In)
➡ガクポ Out
26 アンドリュー ロバートソン
(81分In)
➡ツィミカス Out
84 コナー ブラッドリー (81分In)
➡アレクサンダーアーノルド Out
78 ジャレル クアンサー (88分In)
➡コナテ Out

バイヤー・レバークーゼン
監督 シャビ アロンソ

1 ルーカス フラデツキ (GK)
3 ピエロ インカピエ
4 ヨナタン ター
10 フロリアン ビルツ
12 エドモンド タプソバ
20 アレハンドロ グリマルド
22 ビクター ボニフェイス
24 アレイシ ガルシア
25 エセキエル パラシオス
30 ジェレミー フリンポン
37 グラニート ジャカ

【交代】

7 ヨナス ホフマン (73分In)
➡アレイシ ガルシア Out
8 ロベルト アンドリヒ (73分In)
➡エセキエル パラシオス Out
14 パトリック シック (81分In)
➡ボニフェイス Out
19 ネイサン テラ (81分In)
➡グリマルド Out

[システム図①]左:リヴァプール(赤) 右:レバークーゼン(白)
試合開始時

54~55分、敵ゴール前 中央レーンから守備ブロック内へ侵入

ルイスディアスの力強い動きを起点に
レバークーゼンの守備ブロック内へ中央から侵入

4ゴールを奪い強豪レバークーゼンを撃破した、チャンピオンズリーグ第4節。リヴァプールは多彩な攻撃でレバークーゼンを圧倒しました。
特に63分に挙げたガクポのゴールはリヴァプールらしい素早い縦攻撃からのゴールでしたが、今回は中央からの守備ブロックの攻略という事で54~55分のシュートシーンをみていきます。

場面は54分。リヴァプールがレバークーゼン陣内でボールを奪い右サイドからの攻撃を試みるも、レバークーゼンが僅かに押し返します。
リヴァプールは一旦ボールを落ち着かせて攻め直し。レバークーゼンの守備ブロックの外側でフラーフェンベルフがボールを保持したところから以下のMEMOで詳しくみていきます。

[システム図②]
リヴァプール、54分の攻撃(その1)
ルイス ディアスが力強い動きで相手中盤の意識を引き付け
バイタルエリアにボールを差し込む

レバークーゼンの中盤ラインの手前で㊳フラーフェンベルフからのパスを受けた⑦ルイス ディアスは、中央方向へ向けて力強く動き出す。
このルイス ディアスの動きにレバークーゼンの中盤4枚が反応。㉞ジャカがルイス ディアスに対して寄せて行き、残りの3枚もルイス ディアスへと意識を向ける。
レバークーゼンの中盤がみせた反応に対して素早く対応したのが⑪サラー。マッチアップする⑩ビルツの視線がルイス ディアスへ向いた瞬間、サラーは僅かに体の向きを変えてパスコースとパスを受けた後に敵ゴールへと迫る事ができる態勢を作ると、ルイス ディアスはサラーへパスを差し込む。
[システム図③]
リヴァプール、54分の攻撃(その2)
サラーのダイレクトパスからフィニッシュへ
⑦ルイス ディアスからのパスを受けた⑪サラーは、最前線にポジショニングする⑰カーティス ジョーンズへダイレクトパス。
ゴール前でボールを受けたカーティスジョーンズへ、レバークーゼン守備陣は必死にアプローチし、シュートコースを消しに行く。
対するリヴァプール攻撃陣は、ルイス ディアスがパスアンドムーブからのダイアゴナルランでレバークーゼンの最終ライン脇のスペースを突き、更にその外側では(66)アレクサンダーアーノルドがフリーとなる。

敵ゴール前でボールを受けたカーティス ジョーンズには複数の選択肢があったが、最終的に自らシュートを撃つ事を選択。シュートは枠を外し得点は奪えなかったが、レバークーゼンの守備ブロックを中央から崩しにかかる迫力のある攻撃をみせた。

フラーフェンベルフからのパスを受けたルイス ディアスが力強く動く事で、レバークーゼン守備陣の意識や視線を引き付ける

その瞬間、リヴァプールはバイタルエリアにポジショニングするオフザボールの選手達が的確に動く事で、敵の守備ブロックを崩しにいっていた

コンパクトな守備ブロックの攻略 その2

UEFA CL リーグフェーズ 第5節(2024年11月28日)
リヴァプールFC 2-0 レアル・マドリード

メンバー及び試合開始時のシステム

リヴァプールFC
監督 アルネ スロット

62 クィービーン ケレハー (GK)
4 ウィルジル ファンダイク
5 イブラヒマ コナテ
7 ルイス ディアス
9 ダルウィン ヌニョス
10 アレクシス マクアリステル
11 モハメド サラー
17 カーティス ジョーンズ
26 アンドリュー ロバートソン
38 ライアン フラーフェンベルフ
84 コナー ブラッドリー

【交代】

18 コディ ガクポ (68分In)
➡ヌニョス Out
8 ドミニク ショボスライ (83分In)
➡カーティス ジョーンズ Out
2 ジョー ゴメス (87分In)
➡ブラッドリー Out

レアル・マドリード
監督 カルロ アンチェロッティ

1 ディボウ クルトワ (GK)
5 ジュード ベリンガム
6 エドゥアルド カマビンガ
8 フェデリコ バルベルデ
9 キリアン エンバペ
10 ルカ モドリッチ
15 アルダ ギュレル
21 ブラヒム ディアス
22 アントニオ ルディガー
23 フェルラン メンディ
35 ラウル アセンシオ

【交代】

19 ダニ セバージョス (57分In)
➡カマビンガ Out
17 ルーカス バスケス (57分In)
➡アルダ ギュレル Out
20 フラン ガルシア (71分In)
➡フェルラン メンディ Out
16 エンドリッキ (79分In)
➡モドリッチ Out

[システム図④]左:リヴァプール 右:レアル・マドリード
試合開始時

52分、レアルの守備網をこじ開けゴールを奪う

マクアリステルとコナー ブラッドリーのコンビネーションで
レアルの守備ブロックをこじ開ける

続いては、昨シーズンの王者レアル・マドリードを撃破したチャンピオンズリーグ第5節。
52分に挙げたマクアリステルの先制ゴールをみていきます。

レアルを相手陣内へと押し込み続け、連続で攻め立てるリヴァプール。
守りを固めるレアルに対してリヴァプールは一旦ボールを最終ラインまで戻すと、ファンダイクからマクアリステルそしてルイス ディアスと縦方向にパスを繋ぎ、フィールドの左側からレアルのプレッシャーラインを越えてライン間へと侵入して行く。
左サイドでルイス ディアスからロバートソン、カーティス ジョーンズとボールを繋ぎ、カーティスジョーンズがレアルの15番、アルダ ギュレルに対してドリブルで仕掛けたところから以下のMEMOで詳しく見ていきたいと思います。

[システム図⑤]
リヴァプール、52分のゴール(その1)
ボールを受けたマクアリステルが、レアルゴールに向けて素早くターン
レアルの中盤のライン手前で⑰カーティス ジョーンズからパスを受けた⑩マクアリステルはレアルゴールへ向かうべく、反時計回りに素早くターンしプレスに来た㉑ブラヒム ディアスを剥がす。
レアルは⑤ベリンガムが前へ出てマクアリステルに対応するが、(84)コナー ブラッドリーがバックステップでポジションを少し下げて、レアルの中盤ラインの脇でフリーになる。
[システム図⑥]
リヴァプール、52分のゴール(その2)
コナー ブラッドリーとのワンツーパスから、マクアリステルがレアルゴールを射抜く
ターンによりレアルのゴール方向を向いた⑩マクアリステルは(84)コナー ブラッドリーへパス。レアルは㉒ルディガーがコナー ブラッドリーへプレッシャーをかける為に前へ出る。
パスを出したマクアリステルはパスアンドムーブでルディガーが前へ出た為に生じたスペースへと走り込み、コナー ブラッドリーはマクアリステルへリターンパス。
このワンツーパスで⑤ベリンガムとルディガーの2人を剥がしゴール前のスペースへと侵入したマクアリステルは右足を振り抜き、ボールをレアルゴールのファーサイドへ突き刺した。

カーティスジョーンズからのパス受けた時のマクアリステルのターンが、レアルの守備網を崩すきっかけ

そこから、ブラヒ ムディアス、ベリンガム、ルディガーの3人を剥がす一連の流れは見事だった

守備ブロックの攻略 まとめ

今回取り上げた二つのシーンは、いずれも敵の中盤ラインの手前でボールを受けた選手が敵の中盤に対して仕掛ける姿勢をみせた事が崩しのきっかけになっています。
レバークーゼン戦では、ルイス ディアスの中央方向に向けての力強い動き。レアル戦では、カーティス ジョーンズからパスを受けたマクアリステルのターン。
この仕掛ける姿勢に対する相手チームの反応に対して、リヴァプールの前線やバイタルエリアに位置するオフザボールの選手達の動きこそがリヴァプールの敵中央を崩す攻撃の肝になっているのではないでしょうか。

レバークーゼン戦のサラーや、レアル戦のコナー ブラッドリーのパスを受ける為の動きは、一連の攻撃の中で非常に重要な要素だと感じました。
また崩しの起点となった選手も自らのパスアンドムーブで、一連の動きの中で生じる前線のスペースへと素早く走り込み、攻撃に厚みを加えています。

リヴァプールと対戦するチームは、リヴァプールの攻撃力を警戒し分厚い守備網を築こうとします。しかし現在のリヴァプールは、その分厚い守備網をも攻略してしまいます。
今回取り上げた攻撃は、その要因の一端として挙げらるのではないでしょうか。

今シーズンも後半戦に入り

プレミアリーグの優勝争いは、今後は激しさを増して行くと予想され

チャンピオンズリーグも決勝トーナメントへと突入

そんな中でも、今後もリヴァプールからは目が離せない状態が続きそう

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