熱戦が続くFIFAワールドカップ カタール大会
ジャイアントキリングの連発に日本代表の予想を上回る大健闘とグループステージから大盛り上がりでした
今回のサッカー観戦記は、そんなグループステージの戦いの中から投稿主が特に印象に残った7試合をレビューします
また日本代表の戦いについてもこちらに投稿していますので、もしよろしければご覧下さい
グループステージ 順位
グループA
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | オランダ代表 | 7 | 4 | |
2 | セネガル代表 | 6 | 1 | |
3 | エクアドル代表 | 4 | 1 | |
4 | カタール代表 | 0 | -6 |
グループB
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | イングランド代表 | 7 | 7 | |
2 | アメリカ代表 | 5 | 1 | |
3 | イラン代表 | 3 | -3 | |
4 | ウェールズ代表 | 1 | -5 |
グループC
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | アルゼンチン代表 | 6 | 3 | |
2 | ポーランド代表 | 4 | 0 | 得失点差 |
3 | メキシコ代表 | 4 | -1 | 得失点差 |
4 | サウジアラビア代表 | 3 | -2 |
グループD
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | フランス代表 | 6 | 3 | 得失点差 |
2 | オーストラリア代表 | 6 | -1 | 得失点差 |
3 | チュニジア代表 | 4 | 0 | |
4 | デンマーク代表 | 1 | -2 |
グループE
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | 日本代表 | 6 | 1 | |
2 | スペイン代表 | 4 | 6 | 得失点差 |
3 | ドイツ代表 | 4 | 1 | 得失点差 |
4 | コスタリカ代表 | 3 | -8 |
グループF
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | モロッコ代表 | 7 | 3 | |
2 | クロアチア代表 | 5 | 3 | |
3 | ベルギー代表 | 4 | -1 | |
4 | カナダ代表 | 0 | -5 |
グループG
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | ブラジル代表 | 6 | 2 | 得失点差 |
2 | スイス代表 | 6 | 1 | 得失点差 |
3 | カメルーン代表 | 4 | 0 | |
4 | セルビア代表 | 1 | -3 |
グループH
順位 | チーム | 勝点 | 得失点差 | 備考 |
1 | ポルトガル代表 | 6 | 2 | |
2 | 韓国代表 | 4 | 0 | 総得点 |
3 | ウルグアイ代表 | 4 | 0 | 総得点 |
4 | ガーナ代表 | 3 | -2 |
グループステージ 投稿主が特に印象に残った試合 7選
2022年11月21日 (B組 第1戦)
イングランド代表 6-2 イラン代表
2022年11月23日 (D組 第1戦)
フランス代表 4-1 オーストラリア代表
2022年11月25日 (H組 第1戦)
ポルトガル代表 3-2 ガーナ代表
2022年11月25日(G組 第1戦)
ブラジル代表 2-0 セルビア代表
2022年11月27日 (F組 第2戦)
ベルギー代表 0-2 モロッコ代表
2022年12月1日 (C組 第3戦)
ポーランド代表 0-2 アルゼンチン代表
2022年12月2日 (F組 第3戦)
クロアチア代表 0-0 ベルギー代表
以上の7試合をレビューします
日本代表の戦いに関してはこちらに投稿しています
もしよろしければご覧下さい
試合のレビュー
イングランド 6-2 イラン
イングランド攻撃陣が会心の出来、W杯初戦6得点の大爆発
W杯開幕直前の優勝予想でイングランドを推した私にとってイングランドの初戦の出来は喜ばしいものとなりました。
この試合のイングランドはデクラン ライスを中心にしたパスを回しを起点に、ジョン ストーンズ、ハリー マグワイアのセンターバック陣も含め、後方からライン間に差し込む縦パスがからの攻撃が機能していた。
メイソン マウントとハリー ケインはライン間での的確なポジショニングで後方からのパスを引き出し、ボールを受ければ右のブカヨ サカ、左のラヒムス ターリング、後方から攻め上がるジュード ベリンガムへと展開。ここから一気にフィニッシュへと繋げていた。
イングランドの攻撃でよく見られた崩しのパターンとしては、右サイドからアタッキングサードへ攻め込んだ際にスターリングが中央に入り、そこへスクエアーパスを送った瞬間サカが3人目の動きでディフェンスラインの裏へ抜け出し、スターリングはダイレクトでサカにスルーパスを出すという攻めで([システム図①]参照)、このパターンで何度もニアゾーンを取っていた。
イングランドの猛攻に晒される形となったイランだが、エースのメフディ タレミがPKを含む2ゴールで一矢を報いる事ができた。
[システム図①]イングランド、右サイドからの崩し
右サイドから攻め込むと⑩スターリングが中央に進出。スターリングにパスが入ると⑰サカが3人目の動きでディフェンスラインの裏へ抜け出す。
スターリングはダイレクトでサカにスルーパスを出しニアゾーンを取る。
【投稿主選出の man of the match】 デクラン ライス
フランス 4-1 オーストラリア
立ち上がり動きの悪かったフランス、しかしいつの間にか本来の動きを取り戻し4得点の快勝
試合開始直後のフランスはかなり動きが鈍く、トランジションでは後手を踏みルーズボールは殆ど追えないという最悪の立ち上がり。格下と思われたいたオーストラリアにあっさり先制点を奪われる。
その後も動きの悪いフランス。この時点で私自身はジャイアントキリングの匂いをかなり感じていた。
しかし27分、フランスはセットプレーの2次攻撃からアドリアン ラビオがゴールを挙げ同点に追いつくと、その数分後に突如としてオーストラリア陣内で前からのプレスが嵌る。アントワヌ グリーズマンとラビオでボールを奪うとショートカウンターからオリビエ ジルーが決めてスコア上逆転すると、試合のペースも気が付けばフランスペースとなる。
オーストラリアの守備はサイドを捨てて中央に非常にコンパクトなブロックを敷くというもの。
立ち上がりはトランジションでの動き出しでフランスを大きく上回っていたため、フランスが攻め込むより早くブロックを形成。後方で待ち構える守備ができていた。
サイドからウスマン デンベレやキリアン エンバペのドリブル突破に対してしっかりと体勢を整えて守備をし、仮にサイドバックが抜かれても選手間の距離が近いので、周囲の選手(主にセンターバック)がカバーに入りデンベレ、エンバペの攻撃を粘り強く弾き返していた。
しかし時間の経過とともにフランスがトランジションの攻防で上回りだすと状況は一変。オーストラリア守備陣は下がりながらの守備を強いられるようになる。
こうなるとデンベレ、エンバペの突破力が生きて来る。彼らの凄まじい威力の攻撃がオーストラリア守備陣を襲う。
更にライン間でボールを捌きオーストラリアの守備ブロックを崩しにかかるグリーズマン。オーストラリアがサイドを捨てていると見るや最後方から一気に両サイドにボールを供給するイブラヒマ コナテ、ダヨ ウパメカノの両センターバックと後方支援もしっかりとしていた。
フランスは守備面でも、トランジションの攻防で上回るようになってからはネガティブトランジションでオーストラリアの攻めようとするエリアを的確に埋める。前に出て強くプレスに行く事は少なかったが、パスの受け手を的確に封じ、オーストラリアの司令塔アーロン ムーイはボールは持てるがパスの出しどころが無い状態が何度もあった。
終わってみれば4対1。試合開始直後は凄まじく不安定だったフランスがいつのまにか本来の姿を取り戻しW杯初戦をものにした。
[システム図②-(1)]フランス⑩エンバペの突破に対するオーストラリアの守備
前半立ち上がりのオーストラリアは、フランスの攻撃より先に守備ブロックを形成。先に守備体勢を作っておりエンバペの突破に対して③アトキンソンは待ち構えて守る事ができていた。
またブロックがコンパクトなので⑲ソウターも素早くカバーリングに入る事ができた。
[システム図②-(2)]
時間の経過とともにフランスはポジティブトランジションの動き出しでオーストラリアを上回るようになる。そうなるとオーストラリアは下がりながらの守備を強いられる事になり⑩エンバペの突破を止められなくなる。
エンバペに容易にニアゾーンへの侵入を許してしまう。
【投稿主選出の man of the match】 アントワヌ グリーズマン
ポルトガル 3-2 ガーナ
前半はゆったりとした穏やかな試合展開、後半は打って変わって激しい打ち合い
ポルトガルがボールを支配し、より攻撃的に戦い最終的には勝利した。しかし、試合の流れに関してはガーナが意図的にコントロールしていた部分も多々あったように感じた。
前半のガーナはスペースを管理する事で試合の流れを膠着させようとしていると感じた。
両サイドのウイングバックが下がって最終ラインは完全に5バック。ネガティブトランジションでは高めのライン設定でブロックを形成するものの前に出てプレスに行こうとはせずライン間への侵入に対して最大限の警戒を払い、ディフェンスラインの裏にボールを出されれば全力で自陣に戻りゴール前を固める。
ポルトガルの両サイドバック(右はジョアン カンセロ、左はラファエウ ゲレイロ)はガーナのウイングバック(右はアリドゥ セイドゥ、左はアブドゥールラママン ババ)に対して早い段階からマッチアップする為にかなり高い位置にポジショニングし攻撃時は高いポジションを維持するので、ガーナはポジティブトランジションで両サイドを狙えばカウンターアタックが繰り出せるという状況があったが、積極的にカウンターを狙う事はあまりなかった。
ガーナは90分の勝負より45分の勝負の方がポルトガルに対して勝つ確率が高い。そう踏んで前半は試合のペースを上げないよう戦っているように感じた。そして実際に試合はゆったりとした展開のままスコアレスで前半を終える。
前半を上手く戦ったガーナにとって勝負の後半。ガーナは攻守両面で前半以上に前に出る姿勢をみせる。しかしポルトガルはネガティブトランジション時のマークの掴みがよくガーナは簡単には攻める事ができない。
そして65分ポルトガルはクリスティアーノ ロナウドが自ら得たPKを決めて先制点を挙げる。
先制されたガーナは両ウイングバック(右はタリク ランプティに交代)が高いポジションを取りより攻撃的な姿勢を強めると、73分アンドレ アイェウのゴールで同点に追いつく。
同点に追いつき勢いづくガーナ。しかしガーナの前にブルーノ フェルナンデスが立ちはだかる。ガーナが前に出てきた事によって生じたスペースをブルーノ フェルナンデスは巧みに突き、78分と80分のカウンターからの連続ゴールをアシスト。ガーナを一気に突き放す。
ガーナも諦めずに反撃し試合終了間際にオスマン ブカリのゴールで1点を返すが及ばず、3対2でポルトガルの勝利たなった。
ガーナは敗れたものの、ポルトガルとの対戦に向けしっかりと戦略を練りそれを実行できていたように感じた。前半は我慢して後半勝負という狙いに関しては上手くいっていたのではないだろうか。
【投稿主選出の man of the match】 ブルーノ フェルナンデス
ブラジル 2-0 セルビア
充実のブラジル代表、トランジション時の統制の取れた動きは迫力十分で難敵セルビアを一蹴
ブラジルのシステムは4-1-2-3、セルビアのシステムは3-4-1-2。シンプルにお互いのシステム同士を噛み合わせるとサイド以外はマッチアップが噛み合う組み合わせ。セルビアはビニシウス対策もあり2トップの一角、ドゥシャン タディッチが右にスライドし左ウイングバックのフィリップ ムラデノビッチが前に出る事で右ウイングバックのアンドリヤ ジブコビッチがビニシウス ジュニオールを自然とマークできるというポジショニングの変化もあり、基本的にはフィールド全体でマッチアップが噛み合う状態となる。
必然的に局面での競り合いは激しくなる。両チームの選手ともに技術レベルが高くハイレベルなデュエルが繰り広げられるなかで優位に立ったのはブラジル。
ブラジルはネガティブトランジションでは先手を打つ形でセルビアの攻め手を封じ、ポジティブトランジションではチーム全体の動き出しの速さでセルビアの守備陣に的を絞らせる前に攻撃態勢を作り攻め込んで行く。トランジション時のチーム全体での動きの質の差がこの試合の趨勢を決めたように感じた。
さらに敵陣に攻め込んだ時、相手守備陣を剥がす動きにも両チームの間に差がみられた。
個人の力で相手の守備を剥がしにかかるセルビアに対して、ブラジルは個人の力に加えてパスを回すときの3人目の動きを上手く活用していた。
優位に立つブラジルに対してセルビアも前半はなんとか個人の力で対抗していた。
しかし後半の立ち上がり、セルビアがラインを下げた事によりルーズボールをことごとくブラジルが拾うようになると試合展開は一方的なブラジルペースとなる。
そして63分にリシャルリソンが先制ゴールを挙げると、その約10分後には同じくリシャルリソンがトラップで空中に上げたボールをボレーで叩くというアクロバティックなシュートを決めて追加点を挙げる。
試合は2対0で終了。ブラジルが難敵セルビア相手に充実の内容で勝利を治めた。
【投稿主選出の man of the match】 リシャルリソン
ベルギー 0-2 モロッコ
モロッコが中盤での激しい守備でベルギーの攻撃を完封し、ジャイアントキリングを起こす
優勝候補の一角にも挙げられているベルギーに対して、モロッコはチーム全体で統制の取れた守備を披露する。
4-1-4-1のコンパクトなブロックを守備のベースにするモロッコ。ベルギーのビルドアップに対して高い位置からフォアプレスに行く事は少なかったが、後方のパス回しに対して的確にラインをスライドし中盤にボールが入ればボールホルダーに対してサリム アマラー、アゼディン ウナヒの両インテリオールを中心に強くプレスに行き、仮にそこを突破されそうになってもソフィアン アムラバトがライン間のフィルターとして広範囲をカバー。ベルギーの攻撃の芽を確実に摘んでいく。
良い守備は攻撃にも良いリズムを与える。モロッコはボールを奪えばベルギーのディフェンスラインの裏を突くハキム ジェシュにボールを送り、得意のサイドチェンジや鋭いドリブル突破をきっかけにベルギーゴールへと迫る。そして前半のアディショナルタイム、ジェシュが自らの仕掛けによって得たフリーキックを直接ベルギーゴールへ叩き込む。
このゴールはVARの介入によるオフサイド判定によりノーゴールとなったものの、モロッコイレブンは前半の戦いに自信を深める事になる。
ベルギーを相手にも戦える手応えを掴んだモロッコは後半に入り、より積極的な姿勢をみせる。
守備ではベルギーのビルドアップに対してより高い位置からプレスに行く。攻撃ではビルドアップから早いタイミングで両インテリオールにボールを差し込むようなり、アクラフ ハキミ、ヌサイ マズラウィの両サイドバックもより積極的に攻撃参加するようになる。
そして73分、アブデルアミド サビリがフリーキックで直接ゴールを決める。今度こそは正真正銘の先制ゴールとなりモロッコがついにリードを奪う。
先制されたベルギーは怪我明けで体調が万全ではないロメル ルカクを緊急投入するなど、なりふり構わない姿勢をみせる。
対するモロッコも守備のブロックを5-4-1とし守りを固める。但しモロッコはただ守備を固めるだけではなく、前掛かりで攻めて来るベルギーに対してスペースを突いて反撃に転じる芽を捨てずに持っていた。
そして後半のアディショナルタイム、ジェシュのドリブル突破から上げたクロスをザカリア アブクラルがベルギーゴールに突き刺しベルギーにとどめを刺す。
チームが一丸となり見事なサッカーを展開したモロッコが、2対0で優勝候補の一角ベルギーを撃破した。
【投稿主選出の man of the match】 ソフィアン アムラバト
ポーランド 0-2 アルゼンチン
アルゼンチンがチーム全体で攻撃を構築し2得点、守備でもレバンドブスキを完封する
アルゼンチンはリオネル メッシがPKを止められるも、アレクシス マクアリスターとフリアン アルバレスがゴールを決め2得点。守備でもクリスティアン ロメロ、ニコラス オタメンディを中心にした守備陣がロベルト レバンドブスキ擁するポーランド攻撃陣を完封。
初戦のサウジアラビア戦で苦杯を嘗めたものの、決勝トーナメントに向けてチームは復調している事を周囲に印象付けた。
この日のアルゼンチン、攻撃ではビルドアップからエンゾ フェルナンデスを中心にしっかりとパスを繋ぎロドリゴ デパウル、マクアリスターのインテリオールを経由して左右にボールを振りながら前進しポーランド陣内に侵入する。この時、メッシが攻撃の組み立てに加わる為に中盤に下りて来るが、メッシはフィールドの右側から攻撃を始める傾向があるのでチームの陣形が右重心になる。基本的にフィールド右側からポーランドゴールへ迫る事になるが、ポーランドがこれに対応する為に守備ブロックをフィールド右側(ポーランドからみて左側)へスライドさせると、すかさず左サイドバックのマルコス アクーニャがオーバーラップし左サイドからのチャンスメイクというパターンが有効に機能した。
ポーランドのゴール前まで到達したアルゼンチンはアンヘル ディマリア、フリアン アルバレスの両ウイングがゴール前にしっかりと詰めデパウル、マクアリスターもゴール前に飛び込んでくる。
守備でも、早いタイミングでレバンドブスキにボールを入れてくるポーランドに対してエンゾ フェルナンデス、ロメロ、オタメンディが的確に対応。カロル シフィデルスキやピオトル ジエリンスキがサポートに来る前にレバンドブスキを囲い込み孤立させる事でポーランドの攻撃を機能不全に陥れていた。
ポーランドはアルゼンチンの的確な守備により攻撃の形を作る事が殆どできなかった。
【投稿主選出の man of the matdh】 クリスティアン ロメロ
クロアチア 0-0 ベルギー
決勝トーナメント進出を賭けた強豪同士の一戦は文字通りの死闘となる
戦前の予想では2強の決勝トーナメント進出は堅いと思われていたグループF。しかしモロッコの大健闘により予想外の混戦となり、グループステージ最終戦での2強対決が決勝トーナメント進出決定戦となった。
試合は主導権の奪い合いとなり、試合の流れが両チームの間を行ったり来たりする展開になる。そんな中、より積極的に戦術的な動きをみせたのはグループステージ突破の為の条件がより厳しいベルギーだった。
ベルギーは前線4人のうちケビン デブライネ、ドリエス メルテンス、レアンドロ トロサールの3人が流動的にポジションを入れ替える事でクロアチア守備陣を攪乱。両チームがお互いにペースを握りあう展開の中で優位性を築いていく。
しかし、前半はお互いにゴールを挙げる事無くスコアレスのまま終了。この試合が引き分けになった場合、決勝トーナメント進出は他会場の結果に委ねる事になるベルギーはハーフタイムに思い切った手を打つ。
ベルギーは後半開始時に怪我明けのロメル ルカクを投入。システムも前半の4-2-3-1から3-4-2-1へ変更。前線のポジショニングもルカクを中心にある程度固定したものになる。
ベルギーは前線に軸が固定した事でフィニッシュまでの道筋がシンプルになり、チーム全体で迷いなくゴール前にボールを送れるようになる。
しかし、肝心のルカクはコンディションが万全ではなく、幾度かあった決定機を決める事ができない。また前線の流動性が失われた事でクロアチア守備陣のポジショニングが安定しすることになる。それによりクロアチアはポジティブトランジションから攻撃に移る流れの中で前半よりも安定してパスを繋ぐ事が可能となり、よりスムーズにベルギーゴールへ迫る事ができるようになった。
試合は後半も一進一退。両チームともに必死に攻めて、体を張ってゴールを守る、まさに決勝トーナメント進出を賭けた死闘はスコアレスのまま終了。
引分けという結果によりクロアチアは決勝トーナメント進出が決定。
ベルギーは、他会場でモロッコがカナダを下した事によりグループステージ敗退となってしまった。
【投稿主選出の man of the match】 ヨシュコ グバルディオル
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